阿知利世の主(アチリユウヌシ)のこと-調べもの途中のメモ

調べものをしていたら阿知利世の主(アチリユウヌシ)の話にたどり着いたのでメモ。

与那原の村建ては阿知利世の主だったのではないかという予想の話です。

まだ確信はないのですが調べているうちに混乱しそうになったので、とりあえず気になったことを書き留めておきます。

スポンサーリンク

史跡「阿知利世主」は戦後に移設された拝所

調べものの途中、手持ちの歴史本『沖縄古代部落マキョの研究』の目次を見ていて目に留まったのが「アキリ嶽神名アキリマキウ…」の文字でした。

手持ちの歴史本→『沖縄古代部落マキョの研究』稲村賢敷(1977年)【Amazon】

「アキリ」で思い出したのが、与那原町にある史跡「阿知利世主」という拝所です。

史跡「阿知利世主」(与那原町与那原)

史跡「阿知利世主」

この史跡は名の通り「阿知利世の主」を祀っている拝所で、阿知利世の主とはその昔、東名大主が与那原浜の埋め立てをするときに協力した人物として知られています。

ただ、私はその話を読んだとき、急に登場した阿知利世の主って何者なのか意味が解りませんでした。したがってこの拝所の意味も解らず。

ところが今回偶然知った「アキリ嶽神名アキリマキウ…」の存在。

内容を詳しく読むとやはり関連があったようで、どうやらアキリ嶽は大昔与那原の丘の上にあった拝所なんだそうです。

それが戦後、与那原の平地に移設されてきたのが史跡「阿知利世主」なんですって。

「アキリ」は与那原の小字名だった

ここでアキリ嶽について少し。

アキリ嶽というのは、『琉球国由来記』に載っている御嶽の一つだそうです。フルネーム(?)は「アキリ嶽神名アキリマキウ コバツカサノ御イベ」。

それで、アキリ嶽を知るきっかけになった『沖縄古代部落マキョの研究』は、”マキョの研究”というだけあって、マキョ(マキウ)について掘り下げている本。そして「マキョ」というのは琉球の古い村落を意味する言葉だそうです。中には”南島の最も古い村落”だという考え方もあるようです。

参考資料→『列島縦断 地名逍遥』谷川健一【Amazon】

ですので、神名に「アキリマキウ」とつくアキリ嶽付近はきっと古代村落の跡なのでしょう。というのが『沖縄古代部落マキョの研究』のお話でした。

そこでさらに調べると、『角川日本地名大辞典』には”「あきり」は与那原町与那原小字阿知利原辺りにあったと考えられる古村落名。”とあるようですね。

つまり、阿知利世の主という人物は「アキリ」という地域の「世の主」だったわけです。

とドヤ顔で書きましたが、こんなことはおそらく地元の人に聞けばすぐにわかることなんでしょう。つくづく現地調査は必要だなと感じます。

阿知利世の主の屋敷跡の拝所がある

それならば移設される前の「アキリ嶽神名アキリマキウ コバツカサノ御イベ」はどこにあったのか。について調べてみましたが、すみません。アキリ嶽の場所はわかりませんでした。

でも『マキョの研究』には、アキリ嶽の東方、少し離れた場所に「殿」の跡があった。根神殿内か掟神殿内の跡だろう。というヒントがありました。

さらに、与那原町綱曳資料館のサイトでおもしろい話を発見。

殿(とぅん)というのはわかるかね。この阿知利世の主が一番最初にできた屋敷のところが、殿といって拝所になっておるわけ。

拝所(阿知利団地)【与那原町綱曳資料館】から抜粋しました。

この拝所は、現在与那原町阿知利団地内の駐車場にあります。正確には現在団地が建っている場所から駐車場に移設されたそうです。

この二つの話が同じ場所を指しているのであれば、ここから西に少し行ったところにアキリ嶽があったと考えられます。

与那原の村建ては阿知利世の主?

ところで、与那原の歴史を調べていると、与那原の発祥地は現在の与那原町役場付近で現在そこには「東名大主」という拝所がある。と。さらに、東名大主とは与那原の村建ての人物である。という話を聞きます。

史跡「東名大主」(与那原町上与那原)

史跡「東名大主」

だけど今こうやって阿知利世の主の正体を知ってしまったら、古代から与那原に居を構えていたのは阿知利世の主なんじゃないの?と私は思ったのです。

一方で、この疑問を解くには与那原の地名をもっと調べる必要があるなとも思いました。

今頭の中で空想しているのは、

古代から阿知利世の主が住んでいた土地に東名大主という武将がやってきた。何年もあとに東名大主の子孫は干潟を埋め立てて土地を広げた。そして古くからの土地は上与那原、埋め立た土地は与那原と呼ばれている。したがって、上与那原の村建ては阿知利世の主。与那原の村建ては東名大主である。

というストーリー。そしてこれはほんまにめっちゃ素人の想像です。想像ではありますが、とりあえずここにメモしておいて追々調べていくつもりです。

だけどたぶんこんなこと現地に行けばものの3分でわかるような話なんだろうなぁと思いつつ…。

今日の勉強 歴史の人物
スポンサーリンク
この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします
最新情報をお届けします。
てんとてん琉球をフォローする
てんとてん琉球

コメント

タイトルとURLをコピーしました